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かばう系の調整

処女作「zillion」作成当時から感じていた、「かばう」強すぎ問題。
長らく本気で向き合っていなかったけども、今回調整を行って、ようやく正解の内の1つが見えた気がする。

 

まず、「かばう」とは何かを軽く説明。
ゲームによっては「挑発」とか「プロヴォック」とかって名前で登場することもあるかな。
敵の攻撃を引き付ける系のスキルのことです。
ここでは便宜上「かばう」と表現します。

ウディタの仕様上、敵の攻撃を引き付けると、全体攻撃の対象が全体から「かばう」使用者のみになるため、敵の全体攻撃がこれで対策できてしまうのがとても強力。
ウディタの細部を弄れる技術があれば、スキルによるヘイト操作なんかが作れてしまうんだろうけども、俺にはそんなことは分からない( *´艸`)
なので、この強力な仕様を抱えた状態で、いかにバランスの良い「かばう」を作るか、というのを折に触れてちょくちょく考えていた。

だが、このバランスの良い「かばう」を作るのが意外に難しかった。
その理由を簡単に説明すると、"相反するものを同時に成立させなければならないから"ですね。

 ▼相反する2要素
 ・PTの壁役にはなるべく敵の攻撃を引き付けて欲しい
 ・緊張感のある戦闘を作りたい

例えなので極端なものを出しますが、仮に「かばう」の成功率が100%だったなら、「かばう」を使用しておくと確実にPTの壁役に全攻撃が集中しますので、壁役はその役割を全うしやすくなります。
壁役が役割を果たしやすいということはPTの守りが安定するということであり、緩急が生まれにくいと言えます。
ボス戦など、緊張感を求める戦闘においては、「かばう」が強くPTが安定するのは都合が悪いわけですね。

では逆に「かばう」を弱くしてみるとどうかというと、例えば「かばう」成功率が10%で持続は使用ターン中のみだったとしましょう。
成功率10%なので基本的に「かばう」は成功しません。
となると、壁役に攻撃が集中することはほとんどなく、敵の全体攻撃は設定どおり全体に当たることがほとんどでしょうし、単体攻撃も壁役以外の色んなキャラに向かうでしょう。
これでは壁役がその役割を全うできていません。

どのスキルでもバランスは重要ですが、「かばう」のバランス設定ミスの場合は上記のような問題を引き起こします。

 

では、PTの壁にはその役割を持たせつつ、緊張感のある戦闘も作るにはどうすればよいのかを考えていきます。
「かばう」のスキルにはいろいろな設定が考えられます。

 ▼考えられる主な設定
 ・「かばう」選択時に状態付与が成功する確率
 ・「かばう」状態となった際に一緒に付与する状態(ステータス変化等)
 ・「かばう」状態の持続ターン数
 ・消費MP
 ・被弾時に「かばう」が解かれる確率
  …等々

結論を先に言ってしまうと「被弾時に解かれる確率」の設定を入れておくことですね。
これにたどり着いたのは色々試した後でした。

失敗例から話すんですが、「かばう」の持続ターンと成功率の調整で何とか具合のいい「かばう」を作ろうと奮闘していました。
結論として、これは不可能だということが分かりました。
凄く単純な話、成功率と持続ターンを掛け算した期待値に収束してしまうからですね。
例えば、成功率40%で3ターン持続だとしたら、1回「かばう」使用ごとの期待値は1.2です。
1回「かばう」を使用するごとに1.2ターン「かばう」状態となっていると考えられます。
実際の戦闘でいうなら以下のような動きが想定されます。
初回のかばう成功にこそ3ターン程のターン数を要してしまうが、1度「かばう」が成功すれば3ターンは「かばう」状態が持続されるため、3ターン中ずっと「かばう」コマンドを使用しておき、その間に1回でも「かばう」が成功すれば、「かばう」状態は継続されます。
これを延々繰り返すだけでよいのです。
成功率40%ならばこれが充分に可能です。
何も解決していません…('ω')

消費MPを大きくしたり、「かばう」状態中は被ダメージが増えるなどを検討し試したこともありますが、その時の自分には問題の本質が見えていませんでした。
「かばう」が強すぎる問題の本質は消費MPやステータスなどの固定値ではどうしようもない部分です。
「かばう」が引き起こす問題は「安定感」によって作られているので、ランダム要素を取り入れる他ないのではないかと、そんな気がします。
そこで、最初にお話した「被弾時に解かれる確率」の設定を入れておくというのが結論になるわけですね。
「被弾時に解かれる確率」も期待値を求めることは出来るのですが、これは敵の行動に左右されるため、「かばう」の持続ターンや成功率ほど単純ではありません。
今の所の自分の見解ですが、そこそこ上手く行ってる気がします。
シヴァーラの塔_Ver1.25にて実装しました。(只今ふりーむ申請中)

また、上記の方法は持続ターン数に影響しない調整方法なので、「かばう」の成功率や持続ターンを上げても問題ありません。
副次的な効果として、「かばう」の後にカウンター系のスキルを使うなどの鉄板コンボも充分運用できる仕様となりました。
壁役の行動の幅が広がるのも良いですね。

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