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こだわるか、ウケを狙うか

俺のブログを何度か読んだ奇特な人はお気づきだと思うが、俺の結論は毎回一緒で、「プレイヤーの意見に謙虚に接しましょう」なんだよね。
それをパターンを変えて、あの場合はこう、この場合はこう、って言ってるだけ。

さて、今回もよく言われる話題をチョイスしてきました。
フリゲなんだから作者の思った通り自由に作ればいいじゃない、いやいや、プレイヤーのことを配慮しましょうよ、みたいなそんな感じで意見がぶつかるやつです。
今回はこの"こだわり"の場合についてちょっと話そうかと思います。

まず、こだわりと言っても一括りにすると話しにくいのでちょっと分けます。
頭の中に○2つのべん図を思い描いてもらいたい。

 作者のこだわり、かつ、周りにも受け入れてもらえてる
 作者のこだわり、かつ、周りに受け入れてもらえない

この二つのこだわりに分けます。
前者のこだわりは、作者自身のこだわりも、周りの満足も満たすので、言い争いにならないですね。
後者のこだわりは、作者のこだわりは満たすが周りの満足を満たさないので、どちらをどう扱えばいいのか?の論点が生まれるものですね。
ここでは後者の方を扱っています。

まず、どちらが良い、悪いを言う前に周りの意見の真意をくみ取れてますか?
これが出来ないと話し合いにならないですからね。

例えばですが、長編RPGに対して「手軽さがない」とご不満コメントが来たとします。
長編RPGに対して分かってないコメントが来た!って思うかもしれないですよね?
作者なら「長編は手軽ではないよ。そういうもの」と返答したくなるかもしれません。
はたから見れば、長編制作にこだわりたい作者と短編を求めるプレイヤーという風に見えますね。
ここで手軽さについて考えてみたいと思います。
プレイヤーのいう"手軽さ"とは
実際のプレイ時間のことを言いたかったのでしょうか?
シンプルなUIやシステムなど、取っ掛かりの良さのことを言いたいでしょうか?
体感時間のことを言いたかったのでしょうか?
一体何をもって"手軽"と言いたいのでしょう?
プレイヤーの感情は正解ですが、プレイヤーの提案、理論は往々にして誤りなことがあります。
プレイヤーの言葉の習得度合や自己理解の影響もありますし、言葉が完全な伝達手段でないのもあるから仕方ないですよね。
もし、プレイヤーが言いたい"手軽さ"がプレイ時間のことであれば、長編にこだわりたい作者と、手軽さを求めるプレイヤーの両方を満足させることは不可能です。
逆に、システムや体感時間のことであれば、作者とプレイヤーの両方を満足させることは可能です。

どうでしょう?まだ不完全ですが、コメントの真意が分かると少し道が開ける可能性がありますよね。
当たり前に思われるかもしれませんが、やっぱりプレイヤーの真意を読み解くことは大事ですね。
しっかりコミュニケーションをとった方が良いです。ふりーむ、てめぇは使えねえ( ゚Д゚)
まあ、ちなみにですが、紹介ページにこだわりポイントを書いておいて、きちんと客を篩にかけておけば、作者のこだわりに矛盾するご不満コメントはそこまで来ない印象ですね。
完全にとは言いませんが。

 

次に別の角度からの話をします。
これは何というか悟りの領域に片足突っ込むような話なので、受け付けられない人も居そうな話になります。
欲と自己理解の話ですね。
ちなみに、俺が出来ているという訳でもないです。俺は理解してるだけです。

まず欲ですが、他人に認められたいという気持ちは本能的で大きな欲です。
承認欲求、顕示欲、など色々分類されたり、怒り、不安、などの色んな感情に派生したりしますが、その根っこの部分の話になります。
趣味でゲーム作っているとは言われても、ゲーム投稿サイトがあって、レビューで点がついてDL数が出て…はたまた、それでお金貰ってる人もいる。
自分と似たような作品もあったり、クオリティが高い作品もあったり、称賛コメントがいっぱいついて話題になってるのもあったり、頻繁に実況されているのもあったり…
そんなのが目の前に出されて、欲が刺激されない人は、ま~~~~稀でしょう。
「俺も注目されてみたい」と思うのが普通の人です。
では、欲に素直に忠実に行くなら、周りが求めるものを作ればいい訳ですが、そう簡単に周りから注目されるわけではありません。
ライバルは多いし、クオリティも宣伝も求められるでしょうし、壁は中々厚いですよね。
そこで、苦労して半ば諦めてしまったり、自分の心を守りたい人はこう言いだすことがあります。
「自分の作りたいものを作ればいい」「刺さる人に刺さればいい」とね。
まだ大して注目されたこともないのに、です。

欲を消す唯一の方法があります。
それは満たすことです。
欲は我慢しても心の奥にしまい込まれるだけで、なくなりはしません。
「自分の作りたいものを作ればいい」「刺さる人に刺さればいい」の言葉が重みを帯びるのは実際に人気作を作ったことがある人だけで、そういった人は一握りなはずです。
もう彼らは充分に注目され「注目されたらこんな感じなのか。よし、分かった。次行ってみよう」という気持ちになっているので、「認められても大したことないよ」「自分のやりたいようにやりなよ」という言葉が心の底から出てくるのです。
まだ注目されてない人がいきなりそれを真似して同じことを言ったり、同じことをしたりしても「注目されたい」という大きな欲が解消されるわけではありません。
その欲を抱えたまま次のステージへ誘導されても「注目されたい」という大きな欲があなたの行動に迷いを持たせるのは明白です。
ならば、欲に忠実に一段ずつ進んで行けばいいのです。

ただ、欲の大小には個人差もあるし、状況によるムラもあるので、時には「自分の思ったように作りたい」という欲の方が大きくなることもあるでしょう。
実際にその欲に従って、一時的にそのように作ってみるもよし、しばらく休んで自分の気持ちを観察するもよしです。
ただ、大体の人は「注目作を作るにはどうすればいいんだろう?」と考えてれば大丈夫です。
他人に認められたいという気持ちはそれほど大きな欲です。

 

次に自己理解の角度から話をします。
あなたのこだわりを詳細に見てみましょう。
もしかしたらそのこだわりは、あなたがこだわりたいと思い込んでいるだけかもしれませんよ?といった意味の話です。
あなたのこだわりを要素ごとに分解してみて「あ、これ不要だったわ」といったものが見つかれば、周りに合わせやすくなりますよね。

抽象的過ぎるので何か具体的な話を出しましょう。
こだわりの多くは10~20代の頃にプレイしたゲームの影響が大きいと思いますが、俺が若かりし頃にハマったRPGの面々を挙げていってみましょう。
FF1,2,3,5,10、ジルオール、ポケモン初代~金銀、ドラクエ3、ドラクエモンスターズ、マリオRPG…パッと浮かぶのはこんなとこですね。
この中でも、FF5のジョブアビリティのシステムは特に好きでしたね。
…ん?おかしい。
いや、感覚的に違和感はないけれど、理屈だけで考えると実はおかしいことを言っています。
だって、俺はジルオールも好きです。でもジョブアビリティはありません。
ポケモンにも、ドラクエにもジョブアビリティはありません!
俺は”特に面白い”と思っているジョブアビリティの要素がないゲームも、FF5と同等に楽しめているのです。
つまり、特に面白いと思っている要素ですら、こだわりではないということです。

もしも、あなたのこだわりが大きなものであれば、ゲームをプレイするたびに「これはここが良くない」「ここにはこれがないとダメだろ」などと感じてしまい、ゲームを楽しめなかったでしょう。
ですが、あなたがゲームを触りたての頃、大抵のものを熱中して遊べたのではないでしょうか?
ゲームプレイを積み重ねていく過程で「これはこうあるべき」といった考えが構築されて行き、次第にこだわりが大きくなっていったのです。
ここで伝えたい大事なことは、あなたが元々持っていたこだわりはとても小さなものだった。ということ。
だから色んなゲームを楽しめ、熱中していたのです。

さて、最初の話に戻します。
あなたはゲームを作る際に、自分のこだわりがプレイヤーと衝突してしまい、譲りたくありませんでした。
本当に譲れないでしょうか?
そのこだわりは、学習によって後から作られたものではないですか?
何を体験して、どう結論付けたのか。
それによって、そのこだわりが作られているはずですが、体験が変われば結論も変わっていたのでしょうし、結論の付け方は他には考えられなかったでしょうか?
もう忘れていることも多いと思いますが、自分自身と色々対話して、その辺を振り返ってみてはどうでしょう。
少なくとも、あなたの気質に根差したこだわりは、とても小さなもののはずです。
 

さて、長かったですね。お疲れさまでした。
簡単なまとめと結論です。

まとめ
・プレイヤーのコメントをなるべく正確に解釈しよう
・欲に逆らうと苦労するよ
・そのこだわり、良く考えると実は自分の求めているものではないかもよ

結論
本当に譲れない部分って実はそんなにないので、譲れる部分はどんどん譲って、周りに合わせた方が欲が満たされやすい。
それが出来るようになる為に、自分自身ともプレイヤーともコミュニケーションをとって、それぞれに対する理解度を上げておくのが良いんじゃないかな。

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