« 第3回テストプレイ会の所感 | トップページ | 夜明けの君R18体験版の紹介 »

ちょっと期待してたのにーって話

最近プレイしたゲームで結構好みのがあって、この後のアップデートとか次回作にちょっと期待してたんだけど、望み薄そうでがっかりしたって話を今からしますよ('Д')

まず、好みとしてはシンプルながら色々試行錯誤できるゲームが好きなんですよね~
せっかくなのでこの辺もちょっと語っちゃうんだけど、自由度って広げるだけじゃなくて絞るのもめちゃくちゃ重要なんですよね。
人間がやる気を出しやすいのは、ちょっと頑張れば届きそうな目標の時だそうです。
で、それを踏まえて考えるんだけど、例えば今からPT編成で4人のメンバーを連れて行くときの組み合わせを考えるとします。
1000通りの組み合わせがあって、その中に適切な組み合わせが100通りあったとします。
率で言うと全体の10%ですね。
適切な組み合わせを見つけるのはそう苦労しないでしょう。
あなたは見事適切な組み合わせを発見し、ゲームを進めるわけですが、「もっと上の組み合わせはないかな?」「もっと強い編成も探したいな」ときっと思うことでしょう。
最も良い、最適な組み合わせはもちろん1通りです。
10%が適切なので、10回試行すれば1回は適切なものに当たると考えると、既に10通りくらいの組み合わせを試していたことになりそうですかね?
あくまで期待値ですが。
とすると、試していない残りの組み合わせは990通りあるわけで、この中から最適となる1つを探すのは滅茶苦茶大変です。

次に、別のパターンですが20通りの組み合わせがあって適切な組み合わせは2通りあるとしましょう。
同じく確率は10%ですので、10回試せば適切な組み合わせには行き当たるでしょう。
では、最適となる組み合わせを探したいなと思った時、後何通り試せばいいかというと 20-10=10 で10通りですね。

さて、ここで質問です。
最強PTを作りたいと思った時、前者と後者のどちらのパターンの方があなたは頑張れそうですか?
俺なら990通りはパスだ!
10通りくらいなら頑張れる。
何が言いたいかというと、楽しい試行錯誤を作るには、「ちょっと頑張れば達成できそう」という目標をぶら下げることが大事で、自由度は増やすだけじゃなく、調整する必要があるということだ!!どーん

その辺の塩梅がね、上手い具合になってるゲームが最近プレイした中にあったの。
そうそう、これこれーって感じ。
なので期待してたの!
「スキルの組み合わせ1000通り以上」「入れ替え自由なメンバーは100人以上」とか、組み合わせの多さを謳う作者さんが多い昨今ですが、あれはもはや自由度を妄信した一種の呪いですよ。
そういうの見てて「多過ぎだろ」っていつも思いますわ。

ちなみに、上の例えは他の諸々の要素を排除して非常にシンプルに考えたので、実際にはこの通りには行かない。
「明らかにこの組み合わせはないだろ」って省けるパターンも在って990通り全部試す訳じゃないと思うし、プレイヤーも色々いるし、この程度でいいかって最強一歩手前で妥協したりもするだろうからね。
あとは、自由度は固定してたら駄目なんだよね。
プレイヤーの理解度が上がってくると、「ちょっと頑張れば達成できそう」という目標も再設定の必要が出て来るから、要所要所で要素を足したりが必要になって来る。
まぁ、細かい話は気が向いたときにするとして、とりあえず面白い作品があって、今後に期待していたと。

で、ですよ。
何でがっかりしたかに話を移していくんですが、理由は2つ。
デバッグが適当、プレイヤーのフィードバック軽視、この二つが見えたからなんですね。
俺個人的にここは大事に考えてるんですよ。
デバッグの大事さは言うまでもないですよね?端折ります。
フィードバックの大事さはね、ちゃんと理解してる人は多分一握りっぽさそう。
フィードバックを適当にしてると設計面での成長が遅れますよ。
詳細話していきましょう。

まず、フィードバックの有用性って「自分の気づいてない点や間違いを指摘してもらえる」みんな大体そういったものくらいの認識なんじゃないだろうか?
俺も全く一緒です。
ここは間違ってないと思うんだよな。事実そうだし。

では、それがどのくらい重要だと思いますか?
それを考えるために、いくつか前提知識が必要になりまして、価値観の形成と本能の話。
ちょっと長いです、すみません。
なるべく簡単に書きます。

まず、本能の話。
石器持ってウホウホ言ってた時代の方がヒトとしての歴史は長く、その時に作られた本能ってのは未だに色濃く残ってる。
その当時は危険と隣り合わせの生活をしていたから、とにかく安全が求められていた。
過去やって大丈夫だったことを繰り返しましょう。
そういったことが本能に刷り込まれて行った。

次に価値観の形成。
これは幼少期、3~4歳くらいで基本部分が作られるんだとか。
あんま詳しくないけど、自我と言ってもいいかも。
で、本能のところで話したように、人は安心安全を好むので、3~4歳くらいに基本的な価値観が作られたらそれに合致するものを積み重ねて歳を取っていく。
逆は出来ない。
新しい考え方を取り入れると、行動にも影響が出る。
新しいことをやったら何が起こるか分からなくて安心できないから、それには強い恐怖が生じて、普通の人にそんなことは出来ないんだ。
分かりやすい例だと、「明日から会社くるな。自分の生活は自分で何とかしろ」って言われたら怖いでしょ?
1つの価値観を強化する。
それが大概の人のパターンだそうだ。

ここでゲームの話に戻すんだけど、自分のゲームに指摘が入った時に素直に受け入れ難いのはよくあることだと思う。
創作物はいわば自分の分身のようなもので、長い年月を掛けて作ったなら尚更そうだ。
自分の作品に対しての指摘が来たらガードしたり身をかわしたりしたくなる気持ちはよく分かる。
夢現で作者のコメントを見ているとプレイヤーの不満に対して「~~は仕様となっていますね」と、聞かれてもいない仕様返答をしてガードしたり、「次回作で頑張ります」と現時点での問題をかわしたりする返答ばっかりだ。
相手の考え方を受け入れるということは自分の考え方を見直すということで、さっきも述べたようにそれは本能が拒絶し恐怖が付きまとう。
だから、あなたの考え方に大きく影響するだろう、根本的な意見や核心を突く意見程受け入れ難いんだ。
不満や批判や指摘コメントに常に正面から向かい合うと精神を病む人も居るだろう。
本能と戦うのはそのくらい辛い。

そこで広く多くの人に受け入れられるのが「万人受けは目指さなくてもいい」「個性を突き抜けさせるのが大事」「作りたいものを作ればいい」といった、現在の自分を慰める言葉たちだ。
これらの言葉は正しいことを言っているが、同時に間違っている側面もある。
間違っている側面は指摘側の正しさに対する配慮がされていないこと。
これらの言葉を鵜呑みにしていると自分のメンタルが安定する代わりの副作用として、考え方の成長が止まる。
技術の限界があなたの限界になる。

自分が楽しみたいのはもちろんだが"他人にも楽しんで欲しい"。そういった気持ちで創作を行っているなら、滅茶苦茶当たり前なんだけど、他人はどういったものが好きでどういったものが嫌いなのか、他人の意見に耳を傾け、他人を知る、中でも他人の価値観や考え方を知る必要がある。
他人の意見を表面的なところだけでなく、真に参考にしようとするなら自分自身の考え方を見つめ直すことになり、それは即ち「今のままの自分ではダメではないか?」と自分に問うことと同じだ。
これはめっちゃしんどい!

めっちゃしんどいけど、考え方から変えることが出来たらもう二度と同じ指摘は来ないと断言する。
逆に考え方が変わってないと、何度も同じような指摘が入る。
例えば、「敵が強いです」と指摘が入ったので敵を弱く調整したが、「まだ強いです」と再度指摘を受けたりする。
こういったやり取りは実際によく見かけてて、作者からすればどうすれば正解なのか頭を抱える超難問に見えたりするんだが、これはプレイヤーが何故"敵が強い"と感じているのかを理解しないまま調整しているから起こる。
プレイヤーは敵をどうとらえているのか?
"障害"それとも"踏み台"?
よく、作者は仕様を知っているから敵を強くしがちと言われるが、それは半分以上間違いだ。
「全体攻撃1発で一掃できる敵にしよう」と考えて敵を設定して、仕様に詳しいがゆえにその考えよりも敵が強くなっちゃった…なんて間違えを起こすだろうか?
大抵は根本的な考え方の方が問題なんだ。
「一発で死んじゃうと物足りないよなー」って考えがどこかにあるから強くしてしまう。
作者が敵を"障害"と捉え「ヒリつく戦闘を提供したい」といった考えを持って弱体化の調整をしたら、ヒリつく戦闘が提供できるであろう強さの範囲内での弱体化になる。
なので、敵を稼ぎの踏み台と捉えるプレイヤーから「まだ強い」と指摘される。
マジで本当に超単純だけどそれだけの事なんだ。

そして、これだけのことなんだけど作者側は何らかの価値観や思い込み的な理由があって「ヒリつく戦闘を提供しよう」という考えを捨てることが出来ない。
ここを変えさせられるのは別の価値観を受け入れた時だけ。
フィードバックはその"貴重"な機会なので、めちゃくちゃ大事だ。
体力も精神もまだまだ元気な人は、甘い言葉に耳を傾けずにフィードバックに真摯に向き合うことを頑張って欲しい。

因みに、間違ってもプレイヤー側を変えようとしてはいけない。
そこは絶対に変わらないから、変えようとしても徒労に終わる。
今の自分の考え方が適していないなら自分を変えるしかないんだ。頑張れ。

書きたいままに書いて大分とっ散らかったけど、ここまでがフィードバックの重要さ関連で話したかった内容だ。
ご清聴ありがとう。

期待していた作者さんなんだが、どうやらプレイヤーからのフィードバッグを読んでいなさそうなんだ。
読んでいたとしても、多分さらっと流し読み程度かも知れない。
まぁそれで、ちょっと期待できないかもって思ってしまった。
一応断っておくけど、俺が勝手に期待して勝手にがっかりしただけなので、相手が悪いとかは全然思ってないし糾弾もしたくない。
フリゲ制作は趣味なので自由にやるよろし。

ここまで読んでくれてありがとう。
簡単なまとめです。
期待していた作者さんが案外期待できなさそうでがっかりしちゃったって話で、理由はデバッグとフィードバッグを軽視されているようだから。
フィードバッグは他人が楽しめるゲームを考えるうえで重要な要素で、これを軽視すると他人が楽しめるゲームを考えにくくなる。

|

« 第3回テストプレイ会の所感 | トップページ | 夜明けの君R18体験版の紹介 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 第3回テストプレイ会の所感 | トップページ | 夜明けの君R18体験版の紹介 »